新型コロナウイルスの診療について

2020.03.10

こんにちは、院長岡田です。
皆様もご存知のように、中国で発生した新型コロナウイルスに拡大によって、色々な方面に大きな影響が出ています。
小中高校は今もお休み、幼稚園も多くやお休み、保育園でも可能な限りの自宅待機、という状況です。
コロナウイルス自体は一般的ないわゆる「おかぜ」のウイルスなんですが、今回新しい型のウイルスができてしまいました。
ただ、致死率という点で見た時には、
例えばエボラ出血熱やH5N1新型インフルエンザのように、「罹ったら死ぬ」というような危険なウイルスというほどではないようです。
実際、日本国内で確認された感染者の方の中には、無症状の方もいるわけです。
残念ながら亡くなった方についてはご冥福をお祈りするばかりですが、致死率としては1%ほど、世界全体で見ても2-3%ほどです。
そして多くは、ご高齢の方です。
今後、小児への感染拡大が起こりえるかもしれませんが、今までのところはごく一部となっています。

新型コロナウイルスの検査としては、現状ではPCR検査だけです。
先日、この検査が保険適応になった、というニュースは皆さんお聞きになられたかもしれません。
この検査は一般クリニックで手軽にできる、例えばインフルエンザや溶連菌のような検査とはわけが違います。
そもそも14000円という高額の検査です。
しかも、よくテレビで見るような、防護服にゴーグルをして、減圧室というような特殊な換気装置のあるところで行うことになっています。
要するに、我々のような普通のクリニックではできるものではありません。
また、クルーズ船の乗客の方で、一度は陰性だったにもかかわらず、後日再検査したところ陽性だった、という方がいるように、
いつどのタイミングで検査すればいいのか、
また、どの程度正確な検査なのか、
がまだよくわかってないんです。

なので現状では、あくまで感染者との濃厚接触を疑われる、感染のリスクの高い方について、
しかも、一般のクリニックではなく指定された医療機関で検査を行う、
ということになっています。
したがって、風邪をひいて熱が出た時に
「新型コロナウイルスじゃないですか?」
というような確認のための検査をすることはできません。

ということで、前置きが長くなりましたが、
現在のところ当クリニックでは、新型コロナウイルスに関する検査・治療は行っていません。 
感染者との濃厚接触が疑われる場合や検査を希望される場合は、
「帰国者・接触者相談センター」にお問い合わせの上、指定された医療機関を受診してください。

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